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    学齢期の歯と口の健康づくりⅡ

    著者:デンタルオフィス湊

    おはようございます。台風10号は猛烈な風と雨を降らしながら沖縄、九州、四国地方を通り過ぎて行きました。

    去年の災害の被害の大きさに驚いた私達は、以前より、避難勧告を素直に聞くようになりました。これからもそのようにしたいですね。

    今年はもうこれ以上台風が発生しない事を願うばかりです。

    今回は院長先生の第63回目のコラムです。

    「学齢期の歯と口の健康づくり」

    の続きをお送りいたします。

    2、むし歯予防

     ①第1大臼歯

    むし歯予防に関しては、多くの方々が知っていると思います。しかし、交換期の永久

    歯、とりわけ第1大臼歯についてお話ししたいと思います。この歯は「咬合の鍵」と

    呼ばれ、噛み合わせに関して重要な働きをしている歯です。噛む力が最も強くかかる

    歯で、永久歯に交換していく上で、重要な位置を占めている歯です。

    第1大臼歯は最も重要な歯にもかかわらず、最も虫歯になり易い歯でもあります。第

    1大臼歯の虫歯予防が、何故最も難しいかという理由をお話しします。

    ア、第1大臼歯は、5番から5番までの永久歯と違って生え代わりません。ですから第

    2乳臼歯の宇代に生えて来ても6才の子供にはとても気付きにくいのです。又お母さ

    んやお父さんにも見えずらい為、生え始めは気付かない事がよくあります。

    イ、第1大臼歯も他の歯と同じで、生え始めは一番弱い時期です。

    ウ、噛む面に深い溝があって、それが複雑な形をしていて、歯ブラシで汚れを落としにく

    い。

    エ、第2乳臼歯の後に生える為、段差があって歯ブラシが届きにくい。

    オ、完全に生えるまでに、1年~1年半くらいかかる。

    カ、6歳前後ですから、まだ顎の生長が少ない為、第1大臼歯は狭くて奥のほうに位置して歯ブラシを当てにくい。

    キ、6才の子供に自己管理が難しい。

    ク、小学校に入ると、より早い自立を目指す為、放任しがちになり、このことも虫歯予防を難しくしている。

    3、文科省や学校の指導(文科省・小学校「歯の保健指導の手引き」

     ①日常生活における虫歯予防

    ア、歯をいつも綺麗に保つ

    虫歯は、Sミュ~タンス等の菌が酸を出すため、歯の表面からカルシウムが溶け出す(脱灰)ことで起こります。菌だけではPH5以下の飲み物や食べ物、胃酸、化学物質

    等でも虫歯になります。

    まずは歯ブラシで汚れを落とします。(1ヶ所30回刷掃するのが目安です)歯と歯の間(歯間)や歯並びの悪い所、1番奥野歯の後側等は、フロスや歯間ブラシ、エンドタフト等、の補助用具の使用が推奨されています。

    イ、砂糖を含んだ飲食物の取り方に注意する

    砂糖の摂取量お虫歯の発生に異常に不快関連がある。

    近年は菓子類に限らず、清涼飲料水や食事の副食類にも砂糖を含んでいるものが多い。虫歯予防のためだけでなく、全身の健康を維持していく為にも、普段の食生活の中で砂糖を摂り過ぎないように注意する必要がある。」特におやつは小学生以上になると保護者の管理を離れ、児童が自由に選んで食べる傾向が強くなる。従っておやつに含まれる砂糖量を考え、1日に食べても良いおやつの量の目安を児童自身で判断できるように指導することが大切である。又、虫歯は特に間食回数とのかかわりが深い。間食を不規則にダラダラ食べることは止め、時間を決めて摂る習慣を低学年のうちから付けておくことが必要である。

    ウ、食べ物の好き嫌いをなくす

    細菌の児童の食べ物に対する好き嫌いは、単に味覚だけの問題ではなく、歯ごたえのある硬い食品、線維性のものなどを避ける偏食傾向が目立っている。歯や顎の発達、口の自浄作用、歯肉の病気の予防などと共に、生涯を通じた健康のためにも、低年齢のうちから偏食の無いバランスのとれた食事が出来るような、環境づくりをしていく事が大切である。

    エ、良い生活習慣を身につける

    虫歯は不規則な生活が長く続くと起こりやすい。

    睡眠、食事、間食、勉強、運動、遊び、休息、身体の清潔など、児童の年齢に応じた健康で望ましい生活習慣を身につけることは、歯の健康上も大切な事である。食後の歯磨きの習慣も単に虫歯予防の観点からとらえるのではなく、基本的生活習慣の形成の一環として位置付け、指導していくのが望ましい。

     ②専門的な方法による虫歯の予防

    乳歯は胎児気に作られるが、永久歯は出生後から胎児期を経て、小学校低学年にかけ

    顎骨内でゆっくり形成され萌出してくる。

    強く健全な歯をして生えて来るかどうかは、形成期間中の健康状態や栄養状態が大き

    く関係してくる。また、生えて間もない歯のエナメル質は、未成熟なので虫歯になり

    易い状態にある。従って丈夫な歯を育成する上で、この時期の専門的な方法による虫

    歯予防の方法としては、フッ化物を使いエナメル質の結晶構造を変えて、酸に強くす

    る方法、虫歯になりやすい臼歯の溝を合成樹脂でふさいでしまうほうほうが考えられ

    る。これらの方法は、いずれも歯科医師による処置が必要である。

     ③公衆衛生的な方法による虫歯の予防

    個人個人を対象にするのではなく社会の組織の力で管理的に病気の予防等を行う方法がある。例えば、上下水道に塩素を入れて消毒するとか、外国からの伝染病の侵入を防ぐための検疫をするするとかが、これに当たり公衆衛生的方法と言われるものである。虫歯予防のためのこのような方法としては、集団的にフッ化物塗布を行うとか、フッ化物などによるうがいを行うとかがそれである。このような時には、十分専門的な理解を待った上で、適切な手順のもとで注意深く行わなければならない。以上が文科省・小学校「歯の保健指導の手引き」です。

    ④学校における歯の保健指導は、管理中心から教育的な効果を狙ったものとなってきました。自分の健康上の問題を自ら発見し、自分で解決する力を養おうというものです。しかし、この時期の児童達には、周りの大人たちの手助けが必要です。そこで虫歯を予防する為に家庭で出来る方法と歯科医院で行われえる方法を簡潔に書いておきます。

    ア、家庭で出来る虫歯予防法

    ・歯磨き(ブラッシング)もっとも基本的で重要な予防法です。

    ・糸ようじ(フロス、フロッシング)歯間を磨く。

    ・基本的な生活習慣、食生活、環境。

    ・フッ化物剤の日常利用。

    イ、歯科医院において出来る虫歯予防法

    ・フッ化物塗布

    ・予防充填(シーラント)

    ・PMTC(歯科医や衛生士による機械的歯牙清掃)

    ・カリオロジーによる細菌コントロール(虫歯学による予防法)

    ・TBI(歯磨き指導)、フロス指導、歯間ブラシ指導

    ・栄養指導、生活指導

    ・定期検診

    今回は、ここで終わらせて頂きます。

    次回、64回目は「健康な永久歯列と噛み合わせを作るために」についてお話しさせて頂

    きます。