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アレルギーと歯科治療 ─全身疾患と歯科治療⑤

著者:デンタルオフィス湊

こんにちは、院長の荒内です。
少しずつあたたかくなり、花粉が飛んでいますね。
花粉症の方は、鼻づまりなどで口を開けているのが辛いときはスタッフにおっしゃってください。

今回はアレルギーと歯科治療についてです。
アレルギーとは、体にとって不利になるような免疫反応を言います。
つまり、抗原(自分の体内にはない異物:花粉やウイルスなど)の侵入に対しての体の防御反応が、病気を引き起こしてしまう、困った状態をアレルギー反応と呼びます。
この反応はその起こり方の違いによって、大きく4つに分けられています。
よりアレルギー反応についてお知りになりたい方は、他の文献を読まれてください。

さて、本題に戻ります。
歯科治療に関連して引き起こされるアレルギーの原因は薬物と金属がほとんどです。

薬物アレルギー

では第一に、薬物アレルギーに関して説明させていただきます。
アレルギー症状としては、気管支ぜんそくや皮膚症状(じんましん、発赤、水泡、固定薬疹)が主ですが、重症例では、血圧低下を含むショック症状を呈することもあります。

アレルギーとは別に、精神的ストレスが治療終了とともに解放されたために、いわゆる脳貧血を起こすこともあります。
自律神経の亢進によって、一過性に血管が収縮しておこるもので、アレルギーとも医学的貧血とも関係ありません。

アレルギーを起こす具体的なものとしては抗生物質が主としてあげられます。
抗生物質にはたくさんの種類がありますが、その中でも、ペニシリン系とセフェム系が代表的です。
局所麻酔薬では、その中に含まれている防腐剤がアレルギー反応を起こします。
メチルパラベンというもので、化粧品にも含まれています。
化粧品でかぶれる方は注意が必要です。

金属アレルギー

第二に、金属アレルギーです。
症状としては、手のひらや足の裏に多くののう胞(掌蹠のう胞)を形成することや、全身に発赤がでたりします。
詰め物や被せものの歯科材料の一つに金属があります。
金属には多くの種類がありますが、その中で特に多いのが、コバルト、クロム、ニッケルです。
金属アレルギーは、金属に触れてもアレルギーにはなりません。
金属アレルギーには、腕時計をしているときの汗や口腔内の唾液など、液体が必要です。
腕時計や歯科の修復に使われている金属が汗や唾液などの液体によって、イオン化されます。
イオン化されると金属の成分が皮膚や粘膜を通過できるようになり、体内に入ります。
ごく最近では、細菌の関与も重要な要素と考えられています。
細菌が侵入すると、体は細菌に対して攻撃を加えながら、抗体を作りますが、このとき、金属イオンが一緒に侵入すると、体が細菌と金属イオンと間違えることがあり、この状態が金属アレルギーと考えられています。
一旦金属アレルギーになると、現在の医療ではなかなか治りません。

アレルギーの検査と対処

さて、最後にアレルギーの検査と対処についてご説明させていただきます。
皮内反応などの皮膚試験(パッチテスト)やリンパ球刺激試験がありますが、どれも100%の信頼はありません。
過去に薬物アレルギーのような症状を起こした方は、その症状や経過、および処置を歯科医にお伝えください。
また、薬物アレルギーに似たものに、アスピリン喘息があります。
アレルギー類似反応に分類されますが、臨床的には非常に激しい気管支ぜんそくの症状を呈します。
臨床で使われるほとんどの鎮痛剤(酸性鎮痛剤)でこの症状が出てしまうので、そういう方は、それ以外の鎮痛剤(塩基性鎮痛剤)しか使えません。
このような患者さんは大学病院に相談されることをお勧めします。

院長:荒内