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呼吸器疾患と歯科治療について ─全身疾患と歯科治療④

著者:デンタルオフィス湊

今回は、呼吸器疾患と歯科治療について、ごく簡単に説明させていただきたいと思います。

2/8、2/9は44年ぶりの大雪となりましたが、体調は大丈夫でしょうか?
特に呼吸器疾患が懸念されますが、いかがだったでしょうか。

さて、呼吸器疾患と一口に言いましても、その疾患数はかなり多いのが実情です。
それらの疾患ごとに説明するのはあまりにも膨大ですので、専門書に委ねたいと思います。
このコラム上では通常の診療において注意すべき点について簡単に述べさせていただきます。

呼吸器疾患は、風邪症候群や肺炎、結核等、胚感染症に分類される疾患があります。
余談ですが、マイコプラズマ肺炎は4年ごとに流行していました。
それもオリンピック開催の年に流行するので、よく知られていましたが、最近その周期は崩れてきています。
この肺炎は健康で比較的若い人に発症する肺炎として代表的な肺炎です。
次に、気管支ぜんそくや慢性気管支炎、慢性肺気腫等ですが、これらは慢性閉塞性肺疾患に分類されます。
そして肺がんや寄生虫によるものなどは、その他に分類されています。

さて、歯科治療に際して、風邪症候群や肺炎の患者さんは当然のことながら、治療は延期するしかありません。
咳が激しいので、咳などが収まって体調のよい時に歯科治療をされることをおすすめします。
一方、結核の既往や慢性閉塞性肺炎を有する患者さんは病気の診断名にとらわれず、病気の重症度によって歯科治療ができるか、あるいは、どこまで治療するかを決めます。
気管支ぜんそくの発作中をのぞいて、一般的に体調がよければ、どんな呼吸器疾患でも、開業医での歯科治療は可能と考えられています。
治療可能な範囲の目安としては、平地を自分のペースで15-30分以上散歩できること、あるいは、家庭にある階段を上って多少息が切れる程度になります。
もし少し歩いただけでも息切れするほどの呼吸器疾患の患者さんが、どうしても歯科治療が必要なときは、全身管理ができる大学病院や総合病院での受診をおすすめします。

また、近年、在宅酸素療法を行っている慢性呼吸不全の患者さんが増えてきました。
慢性呼吸不全とは、結核や慢性気管支炎、慢性肺気腫等のために、長期間にわたって血液中の酸素が不足状態になっているものをいいます。
たとえこのような患者さんでもパルスオキシメーターの普及によってより安全な歯科治療が行えるようになってきました(パルスオキシメーターとは経皮的動脈血酸素飽和度測定器とも言われ、指先にプローブを装着するだけで血液中の酸素の量が測定できる機材です)。
在宅酸素療法をされている患者さんで歯科治療を希望される方は、大学病院等に相談されることをおすすめします。

院長:荒内