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高齢者の心身の健康はまず口の健康から

著者:デンタルオフィス湊

おはようございます。まだまだ朝晩は寒いですね。関東は桜も葉桜に変わりました。もうすぐゴールデンウイークになりますね。皆様の中には10連休の方もいらっしゃると思います。長期の旅行を計画されている方もいるのでしょうね。当診療所はカレンダー通りの診療となります。
今回は熱田が担当します。
「高齢者の心身の健康はまず口の健康から」

1、まず口の健康から

「食べる」「話す」「呼吸する」「表情を作る」は口の機能です。生活全般にわたって不活発な状態が続くと、口の機能自体も衰えていきます。まして癌、脳卒中、パーキンソン、認知症、神経―筋難病などになると、口や喉にも症状や後遺症が残るために口から満足に食べられない、食べた物が気管に入ってしまうといったことが生じます。
「口から食べる」は、普段当たり前なことなので、気に留めるようなことはないと思います。しかし、この当たり前の仕草が失われると〝人〟はどのような生活を強いられるでしょうか。食事が思うように摂れなければ、食欲低下というよりも生活意欲そのものが損なわれてしまいます。運動量は減り、外出や人と接する機会は知らず知らずの間に無くなっていくと思います。
そこで、病気にならないように予防していくことが大事になりますが、予防法の一つに「口の健康法」があります。まずは歯ブラシや義歯(入れ歯)のお手入れなど口の衛生管理に努めることが重要です。全国的な統計を取ると、むし歯(齲蝕)や歯周病(歯周疾患)のない人は、事実、お医者さんにかかる率が明らかに低いのです。
2つ目は、日頃から「お口の体操」を心掛けることです。それには肩、首、唇、頬、舌、顎、喉、にリラクゼーチョン、マッサージ、ストレッチ、筋力増強訓練があります。例えば、「唇を尖らせる」「頬を膨らませる」「舌を思いっきり前に出す」「口を最大限に開ける」を1日数回繰り返すことで、口の機能の維持・向上をはかることができます。
又、思いがけず病気になり、思うように食事ができなくなっても(摂食・嚥下障害)、諦めることはありません。
手や足にリハビリテーションがあるのと同様に、食べる機能にもリハビリテーションがあります(摂食・嚥下リハビリテーション)。一度失われた口の機能を再獲得し、「おいしく、楽しく、安全な食生活の営み」を取り戻すのです。
115歳、国内最高齢(平成24年)の男性が、おっしゃっています。「健康長寿の秘訣は、1日3食、家族と同じ食事を摂る事です。」

2、ご家族に気を配って欲しいこと

高齢者にとって、毎日の生活の中での大きな楽しみは、何といっても食べる事です。好物のお寿司や天ぷらを自由に食べられるのと、キザミ食やおかゆのような流動食だけで暮らすのでは、まったく生活の張りが違います。
又、ある調査によれば、歯を多く保っている人は健康度も高く、外にも活発に出かけている事がわかっています。ですから、高齢者の心身の健康を確保するためには、歯や口の健康を保つことが大切なわけです。
それでは、自分の歯を多く保つには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

◆早めの受診を
第一には、歯が抜けた箇所やグラグラした歯を放置せずに、早め早めに歯科医院にかかる事をお勧めします。前述の調査によれば、早めに歯科医院を受診した人は最終的に歯を多く保つことが出来るそうです。

◆歯周病・義歯への注意・口のケア
第二には、高齢者になって歯が抜ける大きな原因となる歯周病を食い止めましょう。それには、なんといっても、丁寧な歯磨きを励行する事、定期的に歯石ををとってもらう事など、基本的な対策が重要です。歯磨きについては、個人個人の歯や口の状態が異なりますから、歯科医院で指導を受けて。下さい
また義歯についての注意も大事です。例えば、大きな病気をして入院した後、「最近、入れ歯が合わないような気がする」などという方が多く見られます。これは体が痩せて入れ歯が合わなくなってしまったからで、さっそく、歯科医院の受診を始めましょう。入れ歯の裏打ち(リライニング)、修理によって、合わなくなった入れ歯でも、使えるようになる可能性があります。
又、気を付けなければならないのは、脳卒中で倒れた方などの、口の中の清掃問題です。倒れた後のケアを怠っていると、高齢者特有の虫歯や歯周病が進んで、ひどい状態に陥る場合があります。

◆かかりつけ歯科医がいる人は寿命が長い
以上、高齢者の歯や口の注意を述べましたが、特に、痛みなどが無くても、高齢者のために、今からかかりつけ歯科医を見つけて、口の中を定期的に診査してもらう事が大切です。
このように歯や口の健康作りのために、かかりつけ歯科医を持つことが重要になります。しかも、近年の画期的な研究成果では、「かかりつけ歯科医」を持つ人は、寿命が長いことが明らかになりました。その理由は、かかりつけ歯科医を持つ人が、自分がとても
健康であると思っているなど、「主観的な健康意識が」が高い、など長寿になる様々な特性を併せ持っているからだと考えられています。
今回はここまでにさせて頂きます。