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続、幼児期に起こり易い歯と口の病気について ─妊娠期と乳幼児の歯と口腔内の特徴 33

著者:デンタルオフィス湊

おはようございます。今週は少し気温が上がりましたね。体も動かし易くなりますね。
とはいえ、インフルエンザや風邪は相変わらず流行っています。そういえば私達、診療所のメンバーはここ数年、本格的な風邪には罹っていません。その訳を考えてみると、第一にワクチンが出来ると直ぐに接種する。第二は、体力が落ちて風邪をひきそうと思ったら、風邪薬は飲まず、葛根湯という漢方薬をまめに飲む、第三は、院長先生のお嬢さんに言われたのですが、「歯磨きをちゃんとやっているから風邪ひかないんでしょ?!」と言って頂きました。ある意味口腔内を綺麗にして口腔常在菌の量を増やさないようになっているのかもしれません。嗽と同じ原理になっているのかもしれません。手洗い、嗽、歯磨きをセットにして頂けると良いかもしれません。
今回は院長先生の第33回目のコラム「続、幼児期に起こり易い歯と口の病気について」です。

(歯の色がおかしい)
乳歯は通常、永久歯より白っぽい色をしていますから、乳歯に偏食があると目立ちます。変色の原因を列記します。
1) 慢性的な虫歯がある時こういう時は暗褐色になります。
2) 虫歯の進行抑制剤(サホライド)を塗った時。虫歯の進行抑制剤の中に、虫歯になってる部分を黒く変色するものがあります。商品名は「サホライド」です。
3) お茶やコーヒー、食べ物の中に含まれる色素が、歯垢や歯石の中に入り込む時。こういう時は、歯の歯肉よりの部分が、暗褐色の点状や帯状に着色します。
4) 転んで歯をぶつけ、歯の根の先端にある血管が打撲や転倒で切れると、歯髄(歯の神経)が死んで灰褐色に変色します。
5) 新生児に黄疸がある時。この時は、多数のはのエナメル質や象牙質が緑から淡黄色に変色します。
6) 先天性ポリフィリン症がある時。赤から赤褐色に着色する。
7) 新生児メレナがある時。胃腸管からの出血により、乳歯が青紫色に着色する。
8) エナメル質や象牙質に形成不全がある時。ほぼ全ての歯が淡褐色や褐色に変色します。
9) 歯胚形成時にテトラサイクリンをお母さんが服用した時。テトラサイクリン系抗生物質により多数の歯が、褐色や黄色、灰色に着色される。
10) 歯胚形成時に高熱を出した時。高熱により歯胚の成長が阻害される為に褐色や灰色、黄色に着色される。

(歯の形がおかしい)

歯冠部のみ
大きさの異常(円錐歯、矮小歯、巨大歯)
形の異常(ハッチンソン歯、融合歯、癒着歯)
異常結節(切歯結節、中心結節、臼傍結節、プロトスチリッド、カラベリー結節)
歯内歯(内反歯)
ここでは目に見える部分、つまり歯冠部の異常についてお話します。歯冠部の異常は上述した通りです。これらの異常の中で、特に注意して欲しいものについて説明します。
まずは「癒合歯」です。2本の歯がくっついて1本の歯のように見えます。ハート形をしています。例えば乳中切歯と乳側切歯が癒合しているとします。すると、それぞれの歯が永久歯と生え変わる時、その時期が異なります。生え変わる時期が異なる2本の歯がくっついてますから、一方の歯の根が吸収されて無くなっても、もう一つの歯が残ってしまいます。すると永久歯が生える方向を変えたり、又は生え来られなくなったりします。永久歯を正常な位置や方向に萌出させるには、適切な時期に歯科医に抜いてもらわなければなりません。又乳歯に癒合歯があると、その下の永久歯が先欠になる事が多いので、チェックしてもらってください。

結節の異常
次に結節の異常についてです。
上顎切歯の裏側に、角のように尖った突起が見られることがあります。これを「基底棘」と呼びます。小臼歯の咬合面(噛む面)にみられる中心結節と同じで、その角の中に、神経が入り込んでる場合が極めて多く認められます。この角が、食事で折れたり、ヒビが入ると、歯髄を取らなければなりません。時として抜歯になる事もあります。これを防ぐには、歯医者さんに角の周囲を歯科材料を使って補強してもらわなければなりません。1回で角を削り落とせませんから、時期を見て、少しずつ角を削っていきます。すると角の中の神経が象牙質におおわれて、自然に蓋された状態になって行きます。
上述した様に多くの形態異常があります。勿論、歯の根にも多くの異常があります。定期検診の際に、レントゲンを撮ってもらって、歯や顎骨内の異常をチェックしてもらって下さい。
次回は、歯並び不正や先天性歯等についてお話します。