電話番号

赤ちゃんが言葉を覚え始める頃の発達過程 ─妊娠期の歯と口腔内の特徴 16

著者:デンタルオフィス湊

こんにちは。あっ、という間に冬になりました。紅葉の季節と雪景色が同居している景色がテレビに映し出されています。今日から(11月26日)は少し寒気が緩むそうです。後、1ヶ月でクリスマスですね。街がイルミネーションに彩られていきます。年賀状の用意もしなければ!ホント、一年があっという間に過ぎていきますね。
今回は院長先生のコラムです。
第16回目です。今回は赤ちゃんが言葉を覚え始める頃の発達過程についてお話しします。小児期の言語発達は通常、1、叫声期(産声)2、喃語期(およそ6カ月まで)3、模倣期(生後6カ月頃から始まる)、そして、4、小児言語期の4期に分けられています。
1、叫声期(産声)stage of cry(first cry,birth cry)
2、喃語期    stage of babbling(生後4~5カ月から1歳6カ月頃まで)
3、模倣期    stage of imitation(1歳6カ月~3歳頃まで)
4、小児言語期  stage of verbal utterance(3歳頃~6歳頃)

1、叫声期(産声、啼泣)stage of cry(first cry,birth cry)

第一声;出産直後、数秒を経て生ずる啼泣(強い鳴き声)が産声である。これは新生児の血中濃度低下、血中炭酸ガス濃度上昇、皮膚の寒冷刺激等が呼吸中枢に働いて肺内に空気が吸入され、肺が膨らみ、次いで部分的に閉じている声門に逆らって息を吐くことによって生じる。この啼泣(産声)に続いて最初の吸気第一呼吸が起こる。

2、喃語期(生後2~3カ月)stage of babbling

生後2~3カ月頃から、機嫌の良い時に泣き声以外の声を出し始めます。いわゆ「音の遊び」と言われるもので、発声器官の自由な発生運動(循環運動)と考えられています。これを一般に喃語と言います。この発生運動は、6~7カ月頃に特に活発になります。生後8カ月頃までの喃語期に、母国語に出現する音素は、殆ど全部出揃うと言われています。乳児はこの遊びの中で、後の言葉の習得に必要な発達と聴覚の供応が作り出されます。
吐く息(呼気)も可成りコントロール出来るようになってきます。「マ」や「バ」の音は、離乳中期が終わる頃までに、鼻に抜しながら「ンマー」「ンバー」という音も出せるようになります。
唇は食べる為にも、発音する為にも、とても重要な働きをします。ですから唇を発達させる為に、離乳食を与える時は、赤ちゃんが自分自身で、出来るだけ唇を使うような与え方をして下さい。具体的な与え方は第15回を参照してください。

3、模倣期、stage of imitation

赤ちゃんが意味の無い言葉(喃語と言います)を発すると、ご両親を始め、周りの人が喜び、一層、赤ちゃんに話しかけるようになります。離乳食を与える時も「マンマ」や「ウンマ」等と話しかけて、赤ちゃんと会話をしようとします。やがて赤ちゃんが食べ物を要求する時、お母さんやお父さん達の「まね」をして「マンマ」とか「ウンマ」と言うようになります。これらの音は、赤ちゃんの中で食べ物全般を意味するようになります。更に動物全般を「ワンワ」とか、乗り物全般を「ブーブ―」と言うように発達していきます。又、「イヤ」とか「イタイ」、「アツイ」等、感情を表す言葉も話すようになります。

4、小児言語期 stage of verbal utterance

この時期の特徴は、自己中心性や情緒性、具体性です。言語面では、簡単な言葉による「言いつけ」が出来るようになります。「目」や「耳」、「口」等、体の一部を尋ねると指で指すようになります。又、物に名前がある事に気付きます。思考力も発達してきます。本格的な言語発達が2歳頃からスタートします。数も少しずつ数えられるようになります。言葉も単語だけでなく構造的に、2語文、3語文、多語文へと急速に発達して行きます。更に言葉によって物を考えられるようになります。

各月齢や年齢での具体的な発達

以上、言語発達を4段階に分けて説明しましたが、各月齢や年齢での具体的に発達を極極簡単にお話しします。
1、生後8カ月頃(離乳中期)
「ダメ」と叱られると、手を引っ込めたり、泣き出したりします。
2、生後11か月頃
「~を頂戴」と言うと、それを手渡し出来るようになります。
3、生後1年半頃
簡単な言葉による「言いつけ」が出来るようになります。「目」や「耳」、「口」等を尋ねると指で指せるようになります。
4,2歳前後(本格的な言語発達が始まります。)
・物に名前がある事を理解します。
・思考力が発達してきます。
・少しずつ数が数えられるようになります。
・言葉が2語文、3語文、多語文と発達してきます。
・「ダレ?」「ドコ?」「イツ?」等、言葉によって考えられるようになってきます。

5、3歳頃

「ナゼ?」「ドウヤッテ?」等、質問する様になります。
言葉の発達には、舌や唇等の機能が発達するだけでは不十分です。耳(聴覚)を中心として、目(視覚)や手(触覚)等の感覚機能も同時に発達して行かなければなりません。そして、何回も何回も反復練習する必要があります。又、赤ちゃんと言葉で解りあう前に、ご両親やご家族、ご親戚、ご近所の人達との密接な接触関係を形成しておかなければなりません。これは、赤ちゃんの言語発達のみならず、心や性格に最も重要な事の一つです。
言語発達は、知的な面や心理的な発達と影響し合いながら、発達して行くと考えられています。ですから、赤ちゃんの言語発達の為にも、健全な精神的、身体的発達の為にもご両親やご家族を始め、親戚やご近所人達と、密接な接触関係を是非、形成される様、お勧めします。
人類が生き抜いて来た戦略の1つが、「赤ちゃんをコミュニティで育てる事」だそうです。私が子供の頃、一人の赤ちゃんに何人かのあ母さんが交代でおっぱいをあげていました。
さて次回17回目は、「乳幼児における口の中の病気」についてお話しします。