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幼児期に起こりやすい歯と口の病気2

著者:デンタルオフィス湊

おはようございます。
今朝は、日差しも強く、気温も上がっています。寒かったり、また、今日の様に暑くなったりと、気温の変化に体が追いつかず、体調を崩していらっしゃる方も多いと思います。よく食べ、良い睡眠を取って、規則正しく過ごし、明るく元気に、また楽しく過ごしたいものです。
今日は熱田先生のコラムです。

★幼児期に起こりやすい歯と口の病気2
前回からの続きです。

歯の形がおかしい

①乳幼児の前歯には、「癒合歯」と呼ばれる、2本の歯がくっついて、1本の歯のようになっているものが、時々見られます。2本の歯はそれぞれ生え代わる時期が違います。ですから癒合があると一方の歯根が吸収しても、もう一方の歯根が残ったままになります。すると生え代わる時期になっても癒合歯が生え代わらなくなります。癒合した乳前歯の根が吸収しないと、その下にある永久歯の生える方向が曲がって変な所に生えたり、時には生えて来れない事もあります。このような時は、適切な時期に抜歯する必要が生じます。乳歯に癒合歯があると、その下の永久歯が形成されないことも多いので、あらかじめ歯科医院でエックス線検査をしておく方が良いでしょう。

②上顎の前歯の内側に角のようにとがった突起がある事があります。これは「基底棘」と呼ばれています。又、奥歯の噛む部分の真ん中に瘤のように盛り上がっている時があります。これは「結節」と言います。基底棘や結節の中に神経が入り込んでいることがよくあります。小さな虫歯でも或いは食べ物を噛むときに、誤って折れてしまうと、神経が露出してしまうことがあります。神経が露出ると、神経を取るか、歯を抜かなければならない事もあります。このようのことにならないように、基底棘や結節がある時は、虫歯や破折する前に予防処置をされておくことをお勧めします。
✳︎予防処置
(1)1つは神経の防御機能を利用して、歯が生え始めた時から「棘」や「結節」を、3~4週間ごとに1回、少しづつ削っていきます。歯が全部生えた頃に、棘や結節が削られて無くなっているようにします。
(2)2つ目は、歯の修復材料を使って「棘」や「結節」の周りを埋めてそれらが判らないような形態にしてしまう方法をします。

どちらにしても、保護者の方が早い時期に歯の形がおかしい事に気づいてくださらないとできない事です。歯磨きしてあげながら、観察してください。もし不安でしたら、検診以外でも、歯科医にご相談ください。

生まれたばかりの赤ちゃんに歯が生えている

舌の前歯は生後6か月前後に生え始めますが、稀に、生まれて間もない赤ちゃんに歯が生えていることがあります。
生えたばかりの下の前歯は先が鋭くなっていることがあり、哺乳時には赤ちゃんが舌を前へ突き出す運動を繰り返すため舌の裏側がただれてしまいます。授乳しているお母さんも、お乳を歯で噛まれるのですから、傷ついてしまいますし、痛い思いをします。
このような歯は先天性歯と呼ばれています。しっかりと生えているのであれば、先を研磨して丸めたり、歯科用のプラスチックで鋭利な部分に覆いを被せたりします。又、歯がグラグラ動いていて今にも取れそうな場合には、赤ちゃんが、誤って飲み込む危険を防ぐために抜歯します。

歯肉の色がおかしい

健康な歯肉は皮膚と同じようにピンク色をしています。歯肉の色の異常としてよく見られるのは、歯肉の粘膜で作られたメラニン色素が粘膜の中にとどまってる場合で、歯肉の一部が褐色や青色に見えます。
この色素の沈着は前歯の歯肉の表側に帯状に現れる事が多く、頬や舌、唇にも見られることがあります。
メラニンによる色素沈着は健康な人にもしばしば起こります。
成人において、審美的な面からメラニンを取り除くのに、薬物やレーザー光の照射を使う方法があります。しかし、乳幼児では成長に伴う変化も期待できるため、色素沈着部分が急激に広る事が無い限りは、無理な処置は行わず、経過を観察したほうが良いでしょう。
歯肉に炎症があると赤くなって腫れます。歯肉の縁や隣り合った歯と歯の間の部分に起こります。この原因は歯肉に付着した歯垢です。丁寧に歯磨きを続けることで炎症を消退させることが出来ます。
又、心臓に病気があると血液の循環が滞りがちになり、歯肉や口腔粘膜が紫色になることがあります。

口を開けて息をする

正常な呼吸は鼻を通して行われます。鼻詰まりが起こると口で息をする事になります。
口呼吸が続くと唇が乾燥し、亀裂が出来出血しやすくなります。又、歯肉にも乾燥している所と、していない所に明確な境界が出来たり、歯肉の一部が連続して堤上に盛り上がったりします。
あるいは、歯に付着した歯垢が乾燥し、こびりついて着色や口臭の原因になることもあります。
口呼吸が成長期にわったて、長期間続くと、顎の成長方向や歯の生え方に悪い影響を及ぼします。
上や下のあごが出っ張ったり、奥歯は噛んでいるのに前歯は開いている噛み合わせになることもあります。このように顎の形が変わってしまうと、唇を閉じることが増々困難になり、後で鼻の状態が改善されても口は開いたままで、もはや鼻で呼吸する事が出来なくなります。
アレルギー性鼻炎やアデノイド(咽頭扁桃肥大症)、口蓋扁桃肥大など、幼児期の長期にわたる鼻詰まりには何らかの原因があるはずです。耳鼻科医との連携が必要になります。

「保隙装置」とは

虫歯や外傷、前で述べたような、癒合歯、先天性歯などが原因で、自然の生え代わりよりも早い時期に乳歯が失われてしまうと、隣り合った歯は、隙間を埋めようと移動する為、失われた乳歯の後に生える永久歯のスペースが失われてしまいます。これを防いで乳歯の歯並びを正常に保つ役割をするのが、保隙装置です。
保隙装置には、乳歯用の入れ歯のようなタイプや、被せる冠に歯科用の針金を付けたタイプの物などがあります。歯科医による定期的な管理を受けながら、失われた乳歯の下の永久歯が生えるまで使用します。

今回はここまでとさせていただきます。次回は「幼児期に起こりやすい歯と口の病気3」についてです。

歯科医:熱田