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妊娠中の乳歯の成長 ─妊娠期の歯と口腔内の特徴 7

著者:デンタルオフィス湊

こんにちは。
今日は、良い天気に恵まれました。でも、風が強いので、桜の花がかなりの勢いで散ってしまいましたね。
今日は、院長先生のコラムです。
「妊娠中の乳歯の成長」についてのお話です。

妊娠初期、中期。後期における乳歯の成長

妊娠初期、中期。後期における乳歯の成長についてお話ししたいと思います。
乳歯は成長期、石灰化期、萌出期、そして咬耗期に分けられます。しかし厳密に分ける事は出来ません。
それぞれの時期が重なりながら連続して進行していきます。
妊娠期間は40週、第10ヵ月に分けられています。分娩予定日は統計学的に、最終月経の第1日に208日を加えた日になります。
妊娠週数の数え方は、最終月経の第1日を0日として「満の日数、または週数」で表します。
つまり妊娠1ヶ月は、満0週から満3週の28日間ということになります。満0週は、満0日から6日までを言います。満1週は、満7日から13日までを言います。つまり6日ずつプラスして行きます。
妊娠2ヶ月は、満4週(28日)から第7週(55日)、第3ヶ月は、満8週(56日)から第11週(83日)という事になります。
さて乳歯の成長を、妊娠前期(0から15週)、中期(16から27週)、後期(28から39週)に分けて、お話しようと思います。

妊娠前期

卵管で精子と卵子が結合して受精卵となった時から始まります。
受精卵は盛んに細胞分裂を繰り返し、子宮の内膜に着床します。
妊娠1ヶ月位には、尾のような物や魚のエラのような物が現れます。
エラのようなものを鰓弓と呼びます。これが顎や喉になって行きます。
妊娠2ヶ月になると、尾のような物が無くなり、顎や唇が形作られて、人間らしい形になって来ます。
この頃には、乳歯の前歯の歯胚が、上下合わせて12個作られます。
3ヶ月に入ると、人間としての形も整い、手や足、へその尾、胎盤等が出来上がってきます。身長が約9センチ、体重約20グラム位になります。
口の中は、まだ軟骨状態ですが、顎の骨が形作られ、舌や唾液腺等が作られます。乳歯の前歯の歯胚も組織分化を行います。
3ヶ月の初期には、第1乳臼歯の歯胚が、中頃には第2乳臼歯の歯胚が作られ始めます。
4ヶ月になると、胎児はかすかに動くようになります。胎盤もほとんど完成します。肉眼的に男女の区別がつくようになります。身長は約16センチ、体重が約120グラム位になります。この頃から永久歯も作られ始めます。「6歳臼歯」と呼ばれる第1大臼歯の歯胚も、この頃から作られ始めます。

妊娠中期(5ヶ月16週から7ヶ月27週)

5ヶ月になると体のうぶ毛や頭の毛が生え始めます。そして活発に手足を動かすようになります。これが胎動の始まりです。
胎児の身長は約25センチ、体重は約250グラムになります。
乳歯の犬歯と第1乳臼歯の石灰化が始まり、永久歯では前歯の歯胚が形成されます。
6ヶ月になると胎児の心臓の音が、お母さんのお腹の中から聞こえるようになります。身長は約30センチ、体重は約650グラムになります。

妊娠後期

乳歯の前歯で5分の3程度、犬歯で3分の1程度、乳臼歯ではわずかですが歯のてっぺんが出来上がっています。永久歯では第1大臼歯の石灰化と第1小臼歯の歯胚の形成が始まっています。

今まで述べた様に、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間に、乳歯のほとんどが石灰化を始め、永久歯の半分以上が、何らかの形で発育を始めています。
出産後、歯冠(歯の頭の部)の完成した歯は、歯根を作りながら萌出を始め、6ヶ月から8ヶ月になると、下顎の乳中切歯(乳歯の前歯)が歯肉から出てきます。その後3歳までにすべての乳歯が生え揃います。つまり乳歯列が完成します。

次回の第8回は、「妊娠中の栄養と食事」についてお話しします。

院長:荒内