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食事の時は雰囲気も大切に

著者:デンタルオフィス湊

おはようございます。
今日も朝から快晴で気持ちが良いですね。でも、花粉の飛散がはげしく、マスクなしでは外へは出られません。
数ヶ月ですがうっとうしい気分が続きます。
さて今日は熱田先生のコラムです。

【食事の時は雰囲気も大切に】

他の人とのかかわりの場

乳児が初めて食べる食品は、一人で食べるよりも誰かと一緒に食べた方が、その食べ物を好きになるという報告があります。
又、食事はお母さんとのスキンシップを含んだ授乳に始まって、私たちの食事は栄養素補給だけでなく、自分以外の人たちとのかかわりを持つ場でもあります。
保育園の食事風景を見ていると、1歳児クラスと2歳児クラスでは、食事の雰囲気が大きく違います。
1歳位のクラスでは、まだ自分が食べるのに精一杯という感じです。しかし、2歳児クラスでは保母さんとの会話、仲間との会話を楽しみながら食事をするようになります。
成長と共に食事を楽しむ能力が養われている事を感じます。

会話は食育の場

食事中の大人と子供の会話はとても重要です。
会話が食育の実践の場です。ことさら教育と身構えなくても、目の前の料理を見て、その食べ物の名前や、味、温度の事を話しかける事によって、子供たちはそれらの名前と、食べた時の感覚とを繋げていく事が出来るようになります。
会話がまだ十分にできなくても、話しかける事が大切です。
繰り返し話しかける事によって、子供が食べ物に興味を持ち、自発的に「これは何?」という問いかけが出来るようになります。
食べ物への興味は、食べる事への興味の表れです。
食べる事は、好き嫌いにかかわらず一生続きます。興味を持ったり、楽しく食事をする事が大事です。

心地よい雰囲気作り

それとは逆に、食事の時の不愉快な気持ちは、食育どころか、消化液すらも十分に出さなくなります。
嫌々、強制的に食べさせられた場合に、消化液の分泌が悪くなることは、人でも動物実験でも証明されています。
食べ物を口に入れて飲み込みさえすれば、食べ物が体の中で無条件に役立つわけではありません。
楽しい雰囲気の中で食事をしなければ、体の中で、きちんと消化され、吸収されません。
更に細胞がそれらを使って、初めて食べ物が栄養として役割が発揮されるのです。
子供の気持ちをリラックスさせる、楽しくさせる雰囲気、環境作りも食事の大切な要素です。
食事の場の雰囲気についてはここまでです。

噛まない子の特徴

「噛まない」子は、以下の3パターンに分類することが出来ます。
1 、よく噛まないで、飲み込むようにして食べがちの子
口いっぱいに食べ物を頬張り、食事時間が短く、よくお代わりをするという食べ方に代表されます。
子供の食事を少し急がせたり、離乳の完了が早かったり、親が一緒にたべないといった環境の特徴も見られます。
2 、口に溜めて、なかなか飲み込まない子
1とは逆に、食事時間が長く、食が細く、偏食が見られがちで、硬い物が噛めないという特徴があります。
痩せている子が多く、離乳食のステップが適切でなかったり、朝食を欠食しがちといった食事環境が見られます。
3、口に溜めたまま、飲み込めない子
2と同様に食事時間が長く、口の動きが鈍いという特徴があります。
日常生活で疲れやすかったり、スプーンや箸をよく落としたりします。

それぞれ特徴がありますが、全てで共通しているのは、口の動きや、手先の動きがまだ十分に発達していないという点です。

「噛まない子、噛めない子」のお母さんの相談

ここで管理栄養士の太田百合子先生の「噛まない子、噛めない子」のお母さんの相談に対する回答をご紹介したいと思います。
これまでの食べ方を振り返ってみて
①噛むときに口を閉じているか
②舌を使って奥歯の方へ食べ物を持って行くことが出来ているか
③あるいは、食べ物を口の中に押し込んでいないか
④丸呑みする事が快感になっていたり、癖になっていないか
このような事があると、いくら硬い物を与えても噛みません。
どんなものも噛まないようなら、1品を咀嚼の練習食にすることもあります。
まず、食べる機能がどの段階で止まっているのかを確認します。
離乳期の舌ですり潰す事ができないならば、豆腐位の硬さの物を潰すことが出来るように学習します。そして徐々に奥歯で噛めるような形態にして、噛み砕くようにしていきます。
それから、食環境を整えます。
食事をとるときは空腹になり過ぎないようにする事です。夕食時間が遅すぎたり、食べるリズムが一定ではないと、会話もせず食べてしまいます。
言葉を話始めると、人とコミュニケーションを取ながら食べる事が好きになる時期です。
まだ会話にならず一方的に話すことが多いのですが、その会話に気長に付き合う事です。付き合う誰かがいると、周囲とのコミュニケーションが取れて、食事に集中しすぎる事が少なくなります。
献立は形態の違う物を揃えましょう。又、麺類は余り噛まなくてもいい献立ですから、麺類の回数が多くならないようにします。
言葉かけは「お肉は前歯でかじり取るといいよ」「奥歯で噛んでいるかなぁ」「おいしい音がするかなぁ」などと噛むことを意識させましょう。
食べる姿勢も関係あります。犬食いのように前かがみにならないようにテーブルと椅子の高さを調整してあげましょう。
子供に噛むことを強制したり、食事のたびに叱ったりしていると益々、早食いになってしまいます。「上手に噛めたね」「それでいいよ」と励ましたり、褒めたりしながら、子供の成長を見守ってあげる事が重要です。

次回は健康診査について書きたいと思います。

歯科医師:熱田