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歯肉からの出血について ─妊娠期の歯と口腔内の特徴 3

著者:デンタルオフィス湊

おはようございます。
寒い朝ですね。今日は雪や冷たい雨の1日になるようですが、注意しなければならないのは、明日の朝の様です。
道路が凍結して、滑り易くなる様です、外出の際には足元にご注意下さい。

クリニックの小さい胡蝶蘭の白色とピンク色の株に花が咲きました。一昨年にクリニックにやって来た物ばかりです。もう何回か目の開花です。
院長先生の日々のお手入れとクリニックの環境がとても気にいってくれた様で、皆を元気にしてくれています。
今日は、院長先生のコラムになります。

今回は、歯肉からの出血についてお話しします。

月経と出血

妊娠すると月経が止まります。すると代償的に歯肉から出血しやすくなると言われています。
妊婦さんを月数別にして歯肉の出血についてのアンケートを取ると、妊娠初期に当たる2ヶ月目を100%とした場合、3ヶ月目では約70%,4ヶ月目から9ヶ月目までは60%〜62%位でした。10ヶ月目では約50%位でした。
つまり4ヶ月目からやや減少するものの、9ヶ月目までは、ほぼ同じ割合で60〜70%を、占めています。
また、初産婦と経産婦でも同じような割合を示しています。
歯肉からの出血は、妊娠回数とは関係ないと考えられます。妊娠時における口の中の変化の1つと言えます。
この歯肉からの出血は、歯肉の病気と深く関わりますので、定期的に歯科を受診する様、お勧めします。

間食について

次に間食についてお話しします。
妊娠すると、嗜好が変わったり、間食の回数が増えると言われています。
嗜好の変化としては、妊娠前期に酸味を好むようになる傾向があるようです。
また、大好きであった臭いが嫌になることもあると言われています。
嗜好の変化や間食が増えても、口の中の組織や器官に、殆ど悪影響はありません。しかし、虫歯との関連はかなり大きな影響があると考えられます。

余談ですが、「虫歯」という名前の由来ですが、この病変の出現は非常に古く、人類の出現と共に見られたと言われています。
例えば、バビロニアの粘土板によると、「歯を食う虫が、食物が無いために歯を食い、そのために歯痛を起こし、神の怒りに触れる。」という意味の呪文が書かれているそうです。また、痛い時には、「ヒヨス葉を粉末にして樹脂に混ぜたものをかむように。」と書かれているそうです。
「口の中にいる虫が歯を食べる。」という説は、フランス人ピエール・フォーシャル(1678-1761没、歯科医学の父)が出てくるまで信じられていたと言われています。
この時代になって「歯を食べる虫がいない事」や「虫歯は自然治癒しない疾患である事」も指摘されたそうです。

味覚の変化

さて、本題に戻ります。
妊娠前期の酸味を好む割合を100%とした時、4ヶ月では95%、5ヶ月で約70%、6〜9ヶ月では約20%、10ヶ月では30%だと言われています。
一方、甘味は、妊娠の5ヶ月(20%)、6ヶ月(60%)、7,8ヶ月(80%)、9ヶ月(90%)、10ヶ月(80%)と言われています。
虫歯は、歯の表面が、歯垢に含まれる微生物を炭水化物から生ずる有機酸によって無機質が脱灰され、有機質が崩壊する状態を言います。
生体組織に現れる病変としては極めて特異なものと考えられています。
つまり、他の病気に見られるような細胞反応はほとんど起こりません。
この様に虫歯は酸によって、コラーゲンに付着しているカルシウム等の無機質が、コラーゲンから離れてしまうことを言います。ですから、酸味を頻繁に食べたり飲んだりすると、虫歯になり易くなります。また、甘味は、虫歯菌のエサになります。虫歯菌は炭水化物等甘い物を分解して酸を作り出します。
結局、酸味も甘味も、取りすぎたり、ブラッシングが不足すると、虫歯になり易くなりますので注意が必要です。

次回第4回は「妊娠時の歯と口の健康づくり」についてお話しします。

院長:荒内