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抜歯後の麻痺について ─緊急時の対処法 24

著者:デンタルオフィス湊

こんにちは。
今日は日差しが暖かく感じられました。
秋の花粉症に悩まされている方々も沢山いらっしゃると思います。また、風邪を引かれている方もいらっしゃると思います。暖かい食事をし、十分な睡眠を取って、早く元気になって下さい。

今回は、荒内院長によるコラムとなりました。お楽しみ下さい。

さて、いよいよ緊急時の対処法の最終回です。
ちなみに、次回からは妊娠時、乳児期、幼児期、学齢期、成人期、高齢期、要介護期の順に歯と口腔内にまつわる話をして行こうと思います。
どうかお読みいただければと思います。

抜歯後の麻痺について

さて、本題に入ります、今回は抜歯後の麻痺についてお話しします。
抜歯による麻痺は圧倒的に下顎神経に起こります。抜歯の時に使われる麻酔は、ほとんどが局所麻酔です。局所麻酔には、表面麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔の三種類があります。麻酔による麻痺は、伝達麻酔の注射針の先が、下顎神経を傷つける事によって起こります。しかし、この伝達麻酔による麻痺は、滅多に起こりません。
又、仮に麻痺が起こっても、数日から数週間で治ります。
一方、抜歯による麻痺は、軽いものから、治癒できないものものまであります。
抜歯する時に、歯の根が下顎神経を傷つけてしまうことがあります。又、歯の根を分割する時に間違って下顎神経を傷つけたり、切断したりすることがあります。
抜歯以外でも麻痺が起こることがあります。例えば、事故や外傷、インプラント、下顎離断手術、腫瘍等によっても起こります。
神経が傷付くと、治癒に何年もかかる事があります。麻酔が切れた後にも、下唇が痺れたままの時は、主治医を受診して下さい。
本来、下歯槽神経(下顎神経)を損傷した場合、その程度を把握する事が重要ですが、把握する事はとても困難です。

実際の対処法

実際の対処法をお話しします。
第1に、原因の除去をします。
例えば、インプラントの局部が下顎管から2㎜、オトガイ孔から5㎜以上離れていなければ、インプラントを上方に移動するか、撤去します。
しにれ(麻痺)が回復するまでの期間と回復するまでの処置は、神経損傷の度合いにより異なります。
神経断裂の場合には、回復が困難なことが多いと言われています。断裂に対する処置は神経縫合(吻合術)が行われます。神経鞘の断裂を伴わない、つまり神経線維に限局した損傷の場合には、保存的治療を行います。保存療法にはビタミンB12やATP製剤の投与、レーザー治療、針治療等があります。長ければ、年単位での期間がかかります。
場合によっては、永久に麻痺が残存することもあります。

抜歯後、麻酔が切れた後に、しびれがある時は、主治医を受診し、そのことを伝えて下さい。

次回から、最初にお話ししました内容で進めてまいります。

院長:荒内